2011年 04月 26日
昨日行なったのが実は一番やりたくない作業。 ブリッジ部の弦通し用の穴とブッシュ用の穴を開けること。 弦通し用が3mm、ブッシュ用が3/8インチ(約9.5mm)ですが、3mmのドリルの刃が木目によって曲がってしまう。 1.あらかじめバックから9.5mmの穴を開けてから中心に3mmのドリルを入れても、トップに出てくる時に位置が揃わない。 2.トップから3mm、バックから9.5mmでボーリングするとセンターが必ずずれる。 もう一つ厄介なのは、ブッシュ用の9.5mの穴。 1弦から6弦のセンター間が普通55mm、これを均等に割り振って9.5mm直径で開けると、隣の穴との間隔が非常に厳しい。 55mmならまだ良くて、中には52mmなんてのもあります。 トップ。 バック。 表面が崩れてしまったので、鑿で掘り込んで何とか見栄えを良くしています。 ブッシュとドリル刃各種。 左から9.5mmのブッシュ 次が2段のドリル でもこれは皿木ネジ用なので底がフラットにならない。 隣は普通の鉄工用ドリルビット。 次が鉄工用のドリル刃を特注加工で、ボーリングした底がフラットになるようにしたもの。 一番長い刃は椅子用、角度の付いたスピンドルの穴加工のためで、斜めからボーリングしてもささくれが出ずに奇麗に入っていく、これも特注。 最後はフォスナービットの3/8インチサイズ、これが結構センターが狂ってたりして思うようにいきません。 いったいギターメーカーは、どのようにやっているのか? 今までこの事について考えもしなかったけど、楽器屋に行って良く見てくることにします。 (お茶の水に行きたいけど諸事情により、宇都宮の島村楽器で我慢しとこ) こんな事で悩んでいるのは自分だけ?と思っていたら、先日伺ったAT guitersの高野さんも悩まされているようなので安心しました(でもホントはここで安心してはいけない) そんなこんなでけっこう最後で時間を取ってしまいましたが、レースウッドトップのシンラインモデルが出来上がりました。 トップ。 マホガニーバック、少し硬め。 ボディエンド、色目が割に似ていますね。 ネックを仮につけました。 このあと、お客様自ら拭漆です。 どんなになるんでしょうか? 楽しみです。 今まで35年ほど専業で木工をやってきましたが、自分は創作的な仕事は不向きだったのだ、という事に最近気づきました(60前にして気づくの遅過ぎと言われそうですが、大丈夫!!放射線で長生きしてあと40年木工です) それに一応木工家などと言われていた時期もありましたが,結局一家を成す事も出来なかったわけだし. . . 新しい家具、人が作った事のない物と考えて作ってきましたが、全くそういう事には不向きだったのです。 最後まで自分で考えて完成品を仕上げるのは、どうも向いてないような気がします。 ところがベースが出来ている形をより良く直したり(ホントか?)、たとえば神田さんの下請けのほうが面白い。 こう言っては何ですが、Kさんが作るより早くて安くて美しい!!!(自分で言ってるし) ちょうど家具の仕事はあまりないので、これから下請け仕事に特化します。 でもどうだろうか、下請けもこれからなくなりそうだし. . .
by ditzyzesty
| 2011-04-26 22:19
| ギター
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