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2011年 04月 16日

ギター加工の毎日。

今日は朝から暖かく穏やかな日と思っていたら、一天俄にかき曇り雷とにわか雨と暴風、でもすぐにまた晴れました。
去年より一週間遅く満開になった庭先のマグノリアの花が、風に翻ってキラキラ輝いてます。
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背景の山が曇っているのは、暴風による杉花粉の飛散。
きっと放射線も目に見えるとしたら、こんなふうに降って来てるに違いない、クワバラクワバラ。
(「アンゴルモアの大王」のようだな)
どうでもいいんですが、背景の山の麓は宇都宮市石那田町桑原という地名。
(桑原さん、他意はございませんので)


ようやく漆が加温加湿しなくても何とか乾く季節になったので、ギターの加工と平行して拭漆を始めることにしました(今日、工房内の室温22度で湿度52%なので少し湿度が足りない)

ウォールナットのストラトキャスターモデル。
大阪のS様、長くお待たせして申し訳ありません。
漆塗装の前に最後の木地調整を。
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木地の表面が真っ平らだと中心部が凹んで見えるため、周囲をサンダーで緩やかに落とし、中心を0.7mmぐらい高くします。
(塗装して艶が出るとその傾向が余計強くなりますが、これは錯視の一種でしょうか。)
トップはピックガードに覆われるため目立ちませんが、やはりそうしないと気持ちが悪いので同じ様に中央を高く。(画像では分かりにくい)
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漆を容器にあけます。
以前は2Kgの桶で購入していましたが、仕事量に比例してチューブ入り(200gで3500円ぐらい)
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京漆とラベルにありますが、京都産の漆ではなく中国産のビンテージ3年物!!(3年間仕事してなかったのでただ古くなっただけ。でも逆に色は黒くならず奇麗だと思う))

そのまま5分経過、もう色が変わってきています。
夏はもっと早く黒くなって、乾き始まってしまいます。
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灯油で希釈。
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希釈剤は樟脳油、塗料用シンナー、リグロイン等と試しましたが、灯油が一番ゆっくり蒸発するので使いやすいと思う。
漆を希釈するのは、色ムラになるのを防ぐためです。

漆は分子が大きいため木材には浸透しません。
この事を知らないでなるべく深く木地に染み込ませようと、薄めて塗った事もありますが全くの無駄でした。
塗装面を切断すると表面にしか漆は着いていません。
希釈剤はかなり深く浸透しますが、ケヤキやナラの導管の大きな材でも、漆はほとんど導管内にさえも入っていきません。
物の本などに「拭漆は何度も何度も塗っては拭き取りを繰り返し、木地に漆を染み込ませます」と書いてありますが全くの嘘です、と言いたい。
一度乾いた塗料の内部に、塗料が浸透するはずないし。

すみません、漆好きな犬が来てしまいました。
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こっちは漆は好きじゃないので、高見の見物。
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漆を塗るとこんな感じ。
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凹みの拭き取り。
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木綿の布で拭き取りますが、高価な漆はほとんど布に在中。
無駄が多いので高価になります、と言っておきます(なんか偉そうな物言い)
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段ボール箱にエアキャップを敷いてその上に僅かに水分を与えた新聞紙、でその上にまたエアキャップ。
非常にチープですみません、S様。
でも仕事はキチンとしてますので。
細い棒は断面が三角形なので、被塗装物に接触が少ない。
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大きな家具は塗装室で温度と湿度を管理して乾燥させますが、これはストラトキャスターに合わせた特注段ボール箱です!!(ホントはスーパーでもらってきたトマトが入っていた箱ですが、誂えたみたい)
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最後に刷毛の手入れをして、余った漆にサランラップを掛けます。
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空気を遮断する事によって漆が乾きません。

明日まで段ボール箱のなかで休ませます。
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by ditzyzesty | 2011-04-16 22:21 | ギター


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